皆さんにとっても身近な食品であるはちみつ。
とっても甘くて小さなお子さんにも大人気です。
しかもはちみつには咳を止める効果まであるというのです。
驚きのその効果、詳しく解説していきます。
咳が出るメカニズム
まずはどうして咳が出るのかを詳しく見ていきましょう。
人間の咳というのは、喉に入ってきた異物を外に出そうとする生理的な防御反応です。
ほこりや煙、風邪のウイルスなどが外から入ってきた際、それを内部にまで侵入させないために咳が出ます。
異物が入ってくると、喉や気管の粘膜表面にある「咳受容体」というセンサーが異変を感じ取り、その刺激が脳の「咳中枢」に伝わります。
すると脳は横隔膜などの呼吸筋にその異物を排除するよう命令をおくり、咳が出るのです。
これらは意識して行われるわけではなく、無意識の反射運動として行われます。
どうしてはちみつで咳が止まるの?
ではなぜ、はちみつでその咳が止まるのでしょうか。
はちみつには強い抗菌作用があります。
その抗菌作用の立役者となっているのが、グルコースオキシダーゼという酵素です。
このグルコースオキシダーゼは酸素と結びつくと「過酸化水素水」に変化します。
過酸化水素水といえば、消毒液にも使われるオキシドールのことです。
これが喉に侵入してきたウイルスなどを退治してくれるので、咳が止まるというわけです。
ちなみにはちみつがほとんど腐らないのも、このグルコースオキシダーゼの抗菌作用のおかげでもあります。
はちみつには水分も少ないため、菌が全くと言っていいほど繁殖できないのです。
まさに天然の薬というわけですね。
咳を止めたいときは、ぬるめのお湯にはちみつを溶かしてください。
だいたい150mlのお湯に、スプーン1杯ほどのはちみつが目安となっています。
同じく天然の咳止めとして知られる大根と組み合わせてもいいですね。
また冬場だとしょうがを入れると体がぽかぽかと温まります。
その他の健康効果
はちみつにはそれ以外にもさまざまな効果があります。
特に優秀なのが、体のエネルギーになるという点ですね。
はちみつの主成分はブドウ糖と果糖です。
これらは炭水化物と同じくエネルギーに変換されるのですが、炭水化物と違って分解する必要がないため、手早くエネルギーになってくれます。
また疲労回復にも期待が持てますね。
他にも整腸作用があるため、慢性的な便秘や下痢の改善にも一役買ってくれますし、
カリウムも豊富であるため高血圧の予防にもつながるそうです。
はちみつの注意点
注意点としては1つ、1歳未満の子供に与えるのは絶対にやめましょう。
1歳未満の子にはちみつを与えると、乳児ボツリヌス症になってしまうことがあるからです。
ボツリヌス菌は、私たちの身近にあふれている細菌です。土壌中などによく存在してるそうです。
普段は胚芽や肺胞状態で存在しているそうですが、発芽すると強い毒性を持ちます。
人間の体内に入ってもたいていは腸内細菌がやっつけてくれますが、腸内環境が整っていない赤ちゃんだとそうはいきません。
体内で胚芽・増殖してしまい、その毒性でさまざまな症状を引き起こしてしまうのです。
便秘になってしまったり、全身に力が入らなくなって首のすわりが悪くなったり、ほ乳力の低下なども見られるそうです。
また熱にも比較的強く、多少温めたくらいでは対策にはなりません。
1歳以下のお子さんには絶対にはちみつを与えないようにしましょう。
詳しくはこちらもご参照ください
https://global-news-diary.net/855.html
あとがき
咳止めとしては非常に優秀ははちみつ。
スーパーなどでも簡単に手に入りますし、はちみつ湯も簡単に作れるのでおすすめです。
それ以外の健康効果にも期待ができますし、普段から積極的に取り入れてもよさそうですね。