夏の楽しみの1つ、かき氷。
やっぱり夏はこれで涼やかな気分になるのがいいですね。
ですが、かき氷を食べるときに気を付けなければならないのが頭のキーンとした痛みです。
おそらくほとんどの方が1度は経験したことのあるであろうこの痛みですが、いったいどういったメカニズムでやってくるのでしょうか。
そして痛くならないかき氷の作り方や食べ方はあるのでしょうか。
アイスクリーム頭痛のメカニズム
かき氷を一気に食べたときに頭に走るキーンとした痛み。
この痛みには「アイスクリーム頭痛」という医学的な正式名称がついています。
その原因は、大きく分けて2つ。
1つは脳が錯覚を起こすというものです。
冷たいものが喉を通過すると、その周辺の三叉神経が脳に信号を出します。
三叉神経というは、顔の感覚を脳に伝えるための神経ですね。
しかし三叉神経からの信号を受け取った脳は、冷たさを痛みと勘違いして、頭痛が起きるそうです。
そしてもう1つの理由が血管の拡張です。
冷たいものを食べて急激に口の中や喉の周辺が冷えてしまうと、体温を戻そうと血液量が一時的に増えてしまいます。
しかし、その時に頭につながっている血管が拡張することで、頭痛を引き起こしてしまうそうです。
この2つの理由のいずれか、あるいは両方が引き起こされることにより、こめかみや後頭部にキーンとした痛みが走るといわれています。
もし頭痛が起こってしまった場合は、こめかみを冷やすと痛みは治まっていくそうです。
また片頭痛持ちの方はそうでない方よりも頭痛が起きやすいともいわれているので、十分に注意してください。
アイスクリーム頭痛を防ぐには
このアイスクリーム頭痛によるキーンとした痛みを防ぐためには、やはり一気に食べないことがベストです。
この痛みは口や喉が急激に冷やされたために起きるものです。
ゆっくりと食べて、急激に冷やされないように注意すれば、防ぐことができるといわれています。
また合間に温かい飲み物をはさみながら食べても、口の中が冷えにくくなります。
そしてもう1つ、かき氷を作る前に氷を温めておくという方法もあります。
冷凍庫の中はだいたい-20度にもなるそうです。そして冷凍庫から出したばかりの氷も同じくらいの温度になります。
それが口の中に入ってくれば、急激に冷やされるのは目に見えていますね。
ですが、かき氷にしてしまう前に0度付近まで温度を上げておけば、急激に冷えることもなくなり、キーンとしなくなるともいわれています。
もちろん一気に食べれば頭がキーンとなる可能性はありますが。
氷をあらかじめ外に出して放置しておいたり、あるいは電子レンジで数十秒ほど温めるという方法もありですね。
氷の表面が少し解け始めたかなというタイミングで削り始めるとちょうどいいみたいです。
それでも食べたいかき氷の魅力
かき氷の魅力は、やっぱり手軽に涼しさを感じられるところですね。
材料は氷とシロップくらいです。
シロップをかけすぎなければ低カロリーですから、ダイエットにもいいかもしれません。
それにお子さんがいるという家庭だと、子供と一緒に食べられるいいおやつにもなります。
かき氷で家族団らんというのもまた一興です。
ぜひこの夏休みはかき氷の時間を楽しんでみませんか。
あとがき
かき氷を食べると頭にキーンとした痛みが走る現象。
あの痛みには「アイスクリーム頭痛」という名称があるなんて意外でしたね。
また頭痛を防ぐためにもゆっくりと食べるようにしましょう。
楽しく安全にかき氷を楽しんでください。