肌にコラーゲンが大事だという話はもう何年も前から言われています。
ですがコラーゲンをそのまま食べても意味がないという話も、数年前に話題になりました。
いったいどっちが本当なのでしょうか。
コラーゲンの役割
まずはコラーゲンについて説明しましょう。
コラーゲンは本来、体のいたるところに存在しています。肌はもちろんのこと、骨や関節、爪などなど。
細胞と細胞と結びつける役割があるため、体を構成するために非常に重要な働きをしているのです。
さて、その中でも肌のコラーゲンに注目すると、特に肌の「弾力」について大事な役割を持っているようです。
肌の場合、表皮のさらに下にある真皮に存在しており、コラーゲンが繊維状になることで肌を支えています。
また真皮と表皮をつなぎ合わせる役割もあるとのこと。
もしコラーゲンが存在しなければ、肌を支えるものもなくなってしまい、一度へこんだ肌が元に戻らなくなってしまいます。
コラーゲンがあるからこそ、しっかりと弾力のあるプルプル肌を維持できているのです。
そんなコラーゲンはアミノ酸から構成されています。
3つほどのアミノ酸が組み合わさって作られるのですが、中心となるのは「グリシン」と「プロリン」というアミノ酸です。
いずれも非必須アミノ酸であり、体内で生成することが可能です。
しかしコラーゲンを作るための能力は、どうしても加齢によって衰えていってしまいます。
コラーゲンの量は20代がピーク、30代以降は下り坂になるとも。
そのため、減少するコラーゲンを外から補っていくことは、肌の弾力を保つために非常に重要なのです。
コラーゲンを直接食べても意味がない?
ですが、コラーゲンをそのまま食べたとしても、効率よく肌の弾力アップができるわけではありません。
体内に摂取されたコラーゲンは、分解されたのちにアミノ酸として吸収されます。
そして血液に乗って体中をめぐり、各場所でコラーゲンとして再生成されるのです。
結局コラーゲンを直接食べたところでアミノ酸に分解されてしまうため、普通にほかの食材からタンパク質を取ったときと何も変わらないといいます。
全く効果がないというわけではなく、わざわざサプリなどから摂取する必要がないということですね。
コラーゲンペプチドに注目!
ですが近年になって、より効果的に肌のコラーゲンを生成できる方法が見つかりました。
コラーゲンを摂取するのではなく、コラーゲンペプチドを摂取するという方法です。
コラーゲンは熱が加わるとゼラチンとなります。
そしてそのゼラチンをさらに細かく酵素分解したものがコラーゲンペプチドです。
コラーゲンペプチドはコラーゲンに比べると1つ1つの分子が非常に小さく、体内で消化吸収されやすいという特徴があります。
さらにアミノ酸に変換されず、ペプチドの状態で体内に取り込まれるため、直接コラーゲンを増やすことができるともいわれているのです。
ただしまだまだ研究段階であるため、わかっていなことも多いです。
コラーゲンが増える理由も、コラーゲンペプチドが直接肌のコラーゲンになるという説のほかに、
血液中にコラーゲン由来のペプチドが増えたため、肌のコラーゲンが破壊されたと勘違いした脳が、コラーゲンの生成を活性化させたという説もあります。
また臨床実験においても、効果があったという報告・効果が見られなかったという報告の両方があり、まだ「絶対に効果がある」といえる段階ではないんだとか。
それでもすでにコラーゲンペプチド配合の食品などは販売されており、効果を実感しているという方もいます。
やっぱり肌の弾力が昔よりなくなったとわかっているのに何も対策しないというのも、精神衛生上よくないですからね。
気になる方はぜひ1度お試ししてみてはいかがでしょうか。
あとがき
コラーゲンは食べても意味がないということはありませんでしたが、
コラーゲンを取っているから肌がプルプルになっていくというわけでもありません。
しかし加齢とともに減っていくコラーゲンに対して、何も対策しないのは心配ですよね。
上手なコラーゲンの摂取方法を見つけて、プルプルの肌をキープしましょう。