12月になりました!
12月といえば、クリスマスですよね。
予定のある方・ない方、さまざまかと思いますが、今回はクリスマスの起源について紹介していきたいと思います。
クリスマスはイエスの降誕を祝うお祭り
12月25日というと、ご存知の通りイエス・キリストの降誕を祝うお祭りです。
とはいっても、本当にイエスが12月25日に生まれたかどうかは諸説あるそうですが。
イエスの降誕については新約聖書に記述されているのですが、そこには詳しい日付などは書いていないといいます。
ただ古代ローマではもともと冬至の祭りがこの日であったため、そのまま降誕祭として定着していきました。
意外とあいまいなんですね(笑)
クリスマスツリーは古代ゲルマン人の影響
ではクリスマスツリーを飾ったり、サンタさんが登場するのはいつごろからなのでしょうか。
クリスマスツリーについては古代のドイツが発祥みたいです。
古代ゲルマン民族は、冬至の祭りでカシの木を使っていました。カシの木は冬でも葉が枯れないため、生命の象徴とたたえられていたのです。
それ以外にもゲルマン民族は樹木信仰が強く、キリスト教を布教させることが難しかったといいます。
そこで登場したのがモミの木です。
モミの木は三角形の形をしているため、これが父・子・聖霊の「三位一体」を表していると伝えていくと、あっという間にキリスト教が広まっていったようです。
樹木信仰をうまく利用したというわけですね。
これが転じて、クリスマスツリーとなっていきました。
サンタクロースは古代ローマの司教が元
サンタクロースの登場はどうなのでしょうか。
サンタクロースのモデルになったのは、古代東ローマのミラという都市で司教をしていたニコラオスという人物です。
この方にはとある伝説がありまして、
ある日、3人の娘を身売りしなければならないほど貧しさに苦しんでいる家族がいました。
ニコラオスはその家族の存在を知ると、真夜中にその家を訪れ、窓から金貨を投げ入れたといいます。
するとその金貨は暖炉の近くに干してあった靴下の中にスッと入り、この金貨のおかげで家族たちは娘を身売りしなくて済んだそうです。
このお話が転じて、ニコラオスをモデルにした白い髭を蓄えたおじいさんがサンタクロースとして定着。
靴下にプレゼントを入れる風習もこのとき出来上がっていきました。
日本にクリスマスが広まっていくのは?
日本にクリスマスが伝わってきたのはいつごろなのでしょうか。
日本で初めてクリスマスのミサが行われたのは、1552年のことだといいます。
ザビエルが種子島に漂流してきたのが1543年なので、その少し後くらいですね。
山口県の周防国にて、宣教師のコスメ・デ・トーレスが日本人の信徒を招いてミサを行ったといいます。
ですがご存知の通り、江戸時代になると日本ではキリスト教が厳しく取り締まられてしまいます。
そのため、明治中期くらいまでの約300年間、クリスマスのミサは一切行われなかったそうでうす。
それでも、隠れキリシタンがこっそりと続けていたり、出島に来たオランダ商人がオランダ正月という名目で行っていたみたいですが。
明治中期になってようやくクリスマスが復活すると、大正時代には雑誌にクリスマスにまつわるイラストが掲載されるまでになります。
そしてクリスマスが一気に広まっていったのが昭和の時代です。
この当時、天皇誕生日だけでなく天皇崩御日も祝日として扱われていました。
そして大正天皇の崩御日は12月25日です。
偶然にもクリスマスと祝日が同じ日になったことで、クリスマスも爆発的に広まっていったのです。
1948年に天皇崩御日は祝日ではなくなりましたが、クリスマスは国民行事としてずっと親しまれ続けていますね。
今では日本にとっても欠かせないイベントになりました。
あとがき
もともとはイエス・キリストの降誕祭として始まったクリスマス。
ですが12月25日になった理由は意外とあいまいでした。
それ以降も長い年月をかけて、今のクリスマスの形が作られてきました。
今では日本でも世界でも、欠かせないイベントの1つですね。